静かなる人気画家/デイヴィッド・ホックニー


静かなる人気画家/デイヴィッド・ホックニー

20世紀を代表するマルチアーチスト、デイヴィッド・ホックニー。ポップアートの旗手と評される時代を経て、現在もiPad片手に創作に勤しまれています。ご紹介します「静かなる人気画家/デイヴィッド・ホックニー」伝です。「ホックニーの生い立ち」「ホックニーの幼年期と絵画との出会い」「ホックニーの生涯の創作活動」「主な作品」「略歴」「関連著作物」。

「ホックニーの生い立ち」

出典元:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51QY86Q7NHL.jpg

出生情報:193779日英国ヨークシャー州ブラッドフォード生まれ

プロフィールサマリー:20世紀~21世紀のイギリスの具象絵画を代表する1人。1964年カリフォルニアに移住し、以後はロサンジェルスを拠点に制作を続けています。作品はアメリカ西海岸の明るい陽光を感じさせる華やかな色調で、室内風景、プールのある邸宅、人物などを描いたものが多数にのぼります。油彩のほかクレヨン画や、版画、数十枚のスナップ写真を貼り合わせたフォトコラージュの作品にも優れたものがあり、特に版画は200種類以上作成し、コレクターの間で人気ですこの他、舞台デザインも多く手がけています


「ホックニーの幼年期と絵画との出会い」

「ブラッドフォード・カートライトホール」出典元:http://providerfiles.thedms.co.uk/eandapics/YS/1580205_1_4.jpg

インフォメーション:1937年イギリス中部、ヨークシャーの小さな町ブラッドフォードで生まれ、1953ブラッドフォード美術学校に入学。1957年卒業後、1962年にロンドンの王立美術学校RCA)に入学。同年当校を首席で卒業し金賞を受賞します。在学中にイギリスのポップ・アートシーンの立役者ピーター・ブレイクと共に「若手現代芸術家展(Young Comtemporaries)」に出展。初期の作品はフランシス・ベーコンの作品に似た表現主義傾向を残すものでた。

1953年作MyFather」出典元:http://www.davidhockney.co/img/gallery/drawings/50s/my_father_56.jpg

卒業すると仲間たちは当時の美術界を席巻していたアメリカ抽象表現主義へ走りますが、ホックニーは彼等を尻目に、具象表現に留まります。ホックニー自身も後に60年代初頭ポップアートの旗手として華やかに登場しますが、自身は生涯「伝統的な芸術家」を自認し続けます。


「ホックニーの生涯の創作活動」

≪初期の活動と作品≫

1972Pool with two figures」出典元:http://www.davidhockney.co/img/exhibitions/Tate-2017twofigures.jpeg

インフォメーション:王立美術学校を1962年卒業後の翌からホックニーは画商ジョン・カスミン英語版)を通じて作品を発表するようになります1963年にニューヨークを訪れた際、ホックニーはアンディ・ウォーホールと出会い、ポップアート運動に本格的に参加していきます。その後1964カリフォルニア州を訪れ、カリフォルニア大学バークレー校及びロサンゼルス校で絵画の教鞭をとることになり、そのまま長期間住み続けます。この時期の制作活動は、当時まだ比較的新しい画材でったアクリル素材でプールを描いた作品群が有名で、ホックニーの初期作品を構成する中心的な存在となっています。またこの時期の1967にはリヴァプールウォーカー・アート・ギャラリーで開催され「ジョン・ムーアズ・リヴァプール」展で絵画賞(John Moores Painting Prize)受賞しています


≪以後の生涯制作活動の変遷≫

2008年作・Summer Sky(computerdrawing)」出典元:http://www.davidhockney.co/img/gallery/digital/computer_drawings/C.D.-054.jpg

インフォメーション:ホックニーはアクリル画からポラロイド、そしてiPadと、時代を象徴するテクニックを採り入れ、友人・風景・静物画など身近な世界をテーマとした作品を描き続けています。また制作活動の初期から肖像画を得意とし、ゴッホを彷彿とさせる色彩と、アングル的な緻密な描写がホックニーの特徴と評されています。近年もロンドン・ロイヤルアカデミーで開催されたホックニー展では肖像画82点、静物画1点が展示され話題を呼びました。2017年も大回顧展がロンドン、パリ、ニューヨークで開催されます。一つのジャンルに束縛されず、奔放に制作を楽しむかのような天才アーチスト・ホックニーの圧倒的な画力、緻密なタッチ、現代感覚あふれる制作技法はこれからも我々をホックニーワールドに誘ってくれることでしょう。


≪ホックニーの肖像画≫

19701971年・「クラーク夫妻とパーシー」・テートブリテン美術館所蔵・出典元:http://leblow.co.uk/wp-content/uploads/2017/03/T01269_10.jpg

インフォメーション:この有名な肖像画作品のモデルとなったクラーク夫妻は、ともにファッションデザイナーで、描かれているロケーションはノッッティングヒルにある自宅の居間です。ご主人が愛猫パーシーを膝に乗せ、寛いでいるかのようですが、その視線はうつろに見えます。窓際にたたずむ妻も虚無的な表情に映ります。構図としてのそれぞれの距離感が、この二人、この家庭の構図を象徴するかのようで、ホックニーならではの肖像画表現となっています。ホックニーには多くの肖像画作品がありますが、それぞれの作品の向こう側には、この作品に込められような人生・エピソード・思いが醸し出される表現の秀逸さがうかがわれます。


≪ホックニーのポップアート≫

splash」出典元:http://www.sai.msu.su/wm/paint/auth/hockney/splash/hockney.splash.jpg

インフォメーション:第二次大戦後、世界の文化の中心的存在になったのはアメリカの文化でした。その大衆的で消費的な文化の様相は、保守的なイギリスの芸術家にも大きな影響を及ぼし、大衆文化とアートを結び付けた「ポップアート」という概念用語がイギリスで生まれました。版画家のエドゥアルド・パオロッッイ、リチャード・ハミルトンがそのリーダーでした。1960年代に入るとデイヴィッド・ホックニーやRBキタイといったロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学んだ学生達が、ハミルトン等とは異なる新たなポップアートの波を形成していきました。そして、そのウェーブをリードしていったのがデイヴィッド・ホックニーでした。絵画・版画・写真・カラーコピーといった表現手段やメディアを駆使し、ホックニー独自の世界観を構築していきます。しかし、その表現インフラとなったのは多くのアーチストが移住した先、アメリカでした。その意味でポップアートが芽吹いたのはイギリス、開花したのはアメリカ、という結果になりました。その後、イギリスのアートシーンは衰退していきますが、1980年半ば、テイトギャラリーが「ターナー賞」を新設し、若手アーチストの育成を行いつつ、2000年に「テイトモダン」を誕生させたことで再び、注目される時代が到来しました。


≪ホックニーのリトグラフ≫

1985年/ホテル・アカトラン2週間後」出典元:http://www.city.iwaki.lg.jp/www/contents/1490245236911/simple/170323142555_2.jpeg

インフォメーション:ホックニーにとって版画は、10代の頃より継続的に手がけてきた重要なジャンルです。家族や友人、パートナーたちの姿、活動拠点のカルフォルニアや旅先の風景など日常の一コマをとらえた作品に加え、自伝的エピソードやピカソへのオマージュを表現したシリーズなど内省的でありながらウィットに富んだ作品も、数多く制作しました。さらに伝統的な技法にとどまることなく、ファクシミリやカラーコピー、コンピューターをもちいた斬新な手法を開拓していきます。彼の制作における華やかな展開は「描くこと」への根源的な問いかけとひたむきな探求の成果であるといえるでしょう。ホックニーの版画には、何げない部屋の中の様子、家族や友人たちの肖像、旅先の風景など、人生における一コマ一コマが巧みに表現されています。また自伝的要素を含んだ物語やピカソへのオマージュなど、内省的でありながらウィットに富んだシリーズも制作されています。彼自身の熱心な研究に加えて版画工房との多彩なコラボレーションにも取り組み、さらには伝統的な版画技法をも逸脱してファクシミリ、カラーコピー、コンピューターまで用いた斬新な手法へと発展していきます。


≪ホックニーのフォト≫

1982年作・Merced RiverYosemite Valleyphotographic collage)」出典元:http://www.davidhockney.co/img/gallery/photos/collages/02_featured.jpg

インフォメーション:ホックニーは、明る空虚な「非日常性」作品を数多く描いてきましたが、並行して写真家としても作品を発表し続けてきました。ポラロイドや写真を何枚も組み合わせてひとつの画像を形成した作品群が有名です。ホックニーは、この「ジョイナーフォト」と言われる技法80年代のアート写真をリードしました。作品の主題は、友人家族、周囲の環境、旅行です。その中には日本への旅行をモチーフにしたシリーズもあり、ホックニーの日本に対する審美眼を彷彿とさせてくれます。


≪ホックニーの舞台芸術≫

「放蕩息子の遍歴」舞台美術・出典元:http://img.hmv.co.jp/image/jacket/400/42/4/6/746.jpg#_ga=2.71894422.484540167.1506037546-465693851.1506037544

インフォメーション:最近のホックニーの演出話題としては数々の優秀プロダクションを有するグラインドボーン音楽祭の演目のなかでも歴史的名作といえる、ジョン・コックス演出による『放蕩息子の遍歴』2010現音楽監督ヴラディーミル・ユロフスキーのタクトのもと、リヴァイヴァルされました。ストラヴィンスキーのこのオペラは、イギリス人画家ホガースの同名の連作絵画(のちに銅版画としても出版)にインスピレーションを受けて創作されたものですが、美術を担当したホックニーは、ホガースの銅版画のイメージをオペラの舞台に再導入して極めて斬新なセットを作り上げ大反響を巻き起こしました。

「モーツアルト歌劇・魔笛」出典元:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51bDAd3HhUL.jpg

1991バトルのパミーナ、アライサのタミーノほか、豪華な歌手陣を揃え、モーツァルトの没後200年を記念したメトロポリタン歌劇場における新演出での公演が行わました。この公演でも現代の美術界を代表するホックニーのステージ・デザインが大きな話題を呼びました。


「ホックニーの主な作品」

1946年・「My Father

1961年・「We Two Boys Togther Clinging」・美術館所蔵

19611963年・「放蕩者の遍歴/遺産を相続する」(*エッチング・アクアチント作品)

1963年・「二度目の結婚」・ヴィクトリア・ナショナルギャラリー・オブ・オーストラリア所蔵

1964年・「アイオワ」スミソニアン研究所ハーシュホン美術館所蔵

1966年・「Bedroom

1966年・「Study of Water in a Pool

1966年・「Peter Getting Out Of Nick’s Pool」・美術館所蔵

1966~1967年・「Bevery Hill Housewife」・美術館所蔵

出典元:http://www.praemiumimperiale.org/media/k2/galleries/132/hockney_mimage02.jpg

1966年・「日光浴をする人」・ルドゥウイック美術館所蔵

1967年・「The Splash」・美術館所蔵

1967年・「A Bigger Splash」・テートブリテン美術館所蔵

19701971年・「クラーク夫妻とパーシー」・テートブリテン美術館所蔵

1971年・「芸術家の肖像/プールの二人」個人所蔵

1972年・「富士山と花」メトロポリタン美術館所蔵

1972年・「Portrait of an Artist(Pool with two figures)」

1975年・「カービー/有益な知識」ニューヨーク近代美術館所蔵

19761977年・「ブルーギター/老いたギタリスト」(*エッチング・アクアチント作品)

1978年・「A Large Diver Paper Pool 27)」

1980年・「水のリトグラフ」

1980年・「マルホランド・ドライブ/スタジオへの道」ロサンゼルス郡立美術館所蔵

1984年・「シーリアのイメージ」(*リトグラフ・スクリーンプリント・コラージュ作品)

1984年・「ペンブローク・スタジオの内部」(*リトグラフ)

1984年・「花瓶のアマリリス」

1984年・「Mexican Hotel, Acatlan」・テートブリテン美術館所蔵

1985年・「Views of Hotel Well Ⅰ」・美術館所蔵

1985年・「ホテル・アカトラン、2週間後」(*リトグラフ)

1988年・「大きな室内、ロサンゼルス」・メトロポリタン美術館所蔵

出典元:http://www.praemiumimperiale.org/media/k2/galleries/132/hockney_mimage03.jpg

1988年・「A Bigger Grand Canyon」・ナショナルギャラリー・オブ・オーストラリア所蔵

1989年・「Fax Drawings」・美術館所蔵

1990年・「4本の花のある静物」(*リトグラフ)

1995年・「BMW Art Car, BMW 850CSI」・美術館所蔵

2002年・「Margaret & KenBrindlington」・美術館所蔵

2002年・「George Mulder」・美術館所蔵

2009年・「May Blossom on the Roman Road」・美術館所蔵

2012年・「Woldgate 26-27 June」・美術館所蔵

2012年・「Self Portrait13 December

2013年・「John Fitzherbert, 28 January」・美術館所蔵

2013年・「Arrival of Spring 201325 part work charcoal on paper」・美術館所蔵

≪次ページパート2.≫もご覧ください

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