静かなるブーム「君たちはどう生きるか/吉野源三郎著」


静かなるブーム「君たちはどう生きるか/吉野源三郎著」

今、漫画化されたある著作が静かに売れ続けています。しかし、その背景に見え隠れする「世の中の兆し」にただならぬ気配、人の思いを感じてしまいます。ご紹介します「静かなるブーム・君たちはどう生きるか/吉野源三郎著」です。  公式ツイッター:https://twitter.com/kimitachimanga

①≪著書の内容≫

出典元:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/91jUZ4VzVeL.jpg

正式著作名:「君たちはどう生きるか」

出版元:新潮社/日本少国民文庫

初版:1937年初版

著者:山本有三・(最終巻/吉野源三郎)

内容説明:世界中が戦争一色に染まっていく中、作家の山本有三が「次世代の少年少女のために」と編んだ「日本少国民文庫」の最終巻に収められた作品ですが、山本が病身のため代わって吉野が筆を執ることになります出版された1937年は日中戦争に突入した時期と重なりドイツではヒトラーが、イタリアではムソリーニが政権を取り、ファシズムの嵐が吹き荒れた時代です。こんな時代を背景に、旧制中学に通っている15歳の主人公の少年の成長していく生きざまが描かれています。主人公は父を亡くし、母と二人暮らしです。近くに住む叔父が、ちょくちょく家に来ては相談に乗ってくれ叔父はこの少年を「コペル君」と呼びます旧制中学二年(15歳)の主人公であるコペル君こと本田潤一は、学業優秀でスポーツも卒なくこなし、いたずらが過ぎるために級長にこそなれませんが、ある程度の人望があります。父親は亡くなるまで銀行重役で、家には女中1人。同級生には実業家大学教授医者の息子が多く、クラスの話題はスキー場映画館銀座避暑地にも及びます。コペル君の過ごす学校生活を舞台に貧困いじめ、暴力など描かれ本当の勇気とは何か、人間とはどういう存在かを問いかけます。各章のあとに続いて、その日の話を聞いた叔父さんがコペル君に書いたノートという体裁で、「ものの見方」や社会の「構造」「関係性」といったテーマが語られる構成になっていますそして最後にコペル君は叔父への返答としてノートに自分の将来の生き方について決意を書き綴り、語り手が読者に対して「君たちはどう生きるか」とたずねてこの小説は終わります

作品の中において、コペル君ら下級生をいじめる上級生の姿を、侵略の道を歩む当時の日本と重ねて読む人も多く、当著は軍国主義に抵抗する目を養ってほしいとの目的で書かれたと解説されることもあります。戦前から一貫して反戦・平和主義者だった吉野児童書の形を取ったこの本は、当時の検閲をくぐり抜けて出版された経緯もあり、戦後は文庫本となって読み継がれ、国語の教科書にも採用されました。


②≪著者・吉野源三郎とは≫

出典元:http://www.sankei.com/images/news/180105/ent1801050013-p3.jpg

出生没年情報:189949日東京生まれ・1981523日没・享年82歳。

プロフィール概要:以下参照

編集者児童文学者・評論家翻訳家・反戦運動家・ジャーナリストと言った多面的な顔を持つ昭和を代表する進歩的知識人。『君たちはどう生きるか』の著者として、雑誌『世界』初代編集長としても知られており、岩波少年文庫の創設にも尽力しました。明治大学教授、岩波書店常務取締役、日本ジャーナリスト会議初代議長、沖縄資料センター世話人などの要職を歴任。

プロフィール詳細:以下参照

1899東京生まれ1912(明治45年)東京高等師範学校附属小学校(現・筑波大学附属小学校)卒業。1917(大正6年)、東京高等師範学校附属中学校(現・筑波大学附属中学校・高等学校)卒業。1918(大正7年)、旧制第一高等学校に入学。1922(大正11年)、2の末第一高等学校を卒業し、東京帝国大学経済学部に入学。その後、思索の中で哲学への思いが高じて文学部哲学科に転部します1925(大正14年)、26歳で東京帝国大学文学部哲学科を卒業。思い立って陸軍に入隊。除隊後の1927(昭和2年)、東京大学図書館に就職。このころから政治に関心を持ち、社会主義系の団体の事務所に出入りするようになります1931(昭和6年)に治安維持法事件で逮捕。このとき抱いた軍国主義への不信感が、後年の反戦活動、理想主義的な思想体系を形作ったと考えられます1935(昭和10年)、山本有三の「日本少国民文庫」編集主任に就任。1937(昭和12年)には明治大学講師に就任。この年『君たちはどう生きるか』を刊行し、岩波書店に入社。1938(昭和13年)、岩波新書を創刊。1939(昭和14年)、明治大学教授に就任。戦時中も一貫して独自のヒューマニズム論を展開しました。

1946(昭和21年)、雑誌『世界』を創刊し、初代編集長に就任。いわゆる「戦後民主主義」の立場から、反戦・平和の姿勢で論陣を張りました。1950(昭和25年)415平和問題談話会を結成し、1951(昭和26年)の対日講和条約に関しては、米国を含む52ヶ国との単独講和ではなく、ソ連中国も含めた全面講和論を主張しました。1959(昭和34年)、「安保批判の会」結成に参加し、1960(昭和35年)の安保闘争で活躍。この間、1949(昭和24年)に岩波書店取締役、翌年に岩波書店常務取締役、1965(昭和40年)に岩波書店編集顧問に就任1975(昭和50年)に広島で開催された「被爆30年広島国際フォーラム」の世話人を努め1981(昭和56年)、肺気腫症のため82歳で死去。

「代表作品」:以下参照(*初版発行年を記載しています)

・「君たちはどう生きるか」新潮社・日本少国民文庫19371020日刊

・「人間の尊さを守ろう」山の木書店1948年刊

・「私たちはどう生きるか」ポプラ社19589月刊

・「ぼくも人間きみも人間」牧書店1959年刊

・「人間を信じる」岩波書店2011517日刊


③≪出版とブーム再来の背景≫

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出典元:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/81bQHpOCKkL.jpg

出典元:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51DhjoTT0WL.jpg

漫画化出版に関するインフォメーション:以下参照

発行元マガジンハウス社によれば、201711月末時点で発行部数80万部。2016年の売上1位(日販・トーハン)となった石原慎太郎『天才(幻冬舎)』の部数は92万部でしたが、これは2016年の1月発売。それに対して「8月発売で80万部」という売れ行きのすごさが分かろうというものです(*ちなみに20181月下旬時点で130万部を突破し記録続伸中)。今回の大ヒットの第一義的な要因は漫画化というアイデアで。いくら子ども向けに書かれたとは言え80年前の本を、そのまま読ませることのハードルは高い筈です。そこで原典の内容を少し削漫画化することで、読むハードルを下げ「昔の名著が簡単に読める」というベネフィットを付与したことがキーポイントですまた市場で言えば「ネオ書店」とでも言うべき、蔦屋書店やヴィレッジヴァンガードと言った、ライフスタイルやカルチャーなど、顧客の興味関心領域の文脈で本を位置づけ、気軽でおしゃれな形で、本を手に取らせる店舗群が強力に販売を推進したことも大きかったと言えそうです。

著書購入者に関するデータ≫:以下参照

a.購入年代層について≫

この本のターゲットは誰かという視点が気になります。もちろん100万部を突破した大ヒットだから、幅広い層に受け入れられているのですが、注目したいのは、初めに食いついた市場の中核形成層がどこかという点です。マガジンハウスによれば『漫画 君たちはどう生きるか』に寄せられた読者からの声を見ると、小学生から老人まで「老若男女」と呼ぶにふさわしい年齢層から賛辞が送られているようですが、発売当初は、特に40代後半~60代前半の男性が中心だったそうです。「40代後半~60代前半」=つまり年齢が上の層からまず火が付いて、下の層に波及していった。これがこの本のターゲット拡大構造なので。つまりこの本の大ヒットへの「最初の一滴」は、50代以上の「あのころ夢中になって読んだ本を再読したい」需要=言わば「ノスタルジー読書」というべき需要だったと言えそうです

b.その購入理由≫

この本の大ヒットの発端は「子ども向けの本でありながら、高年齢層が買う」という非常に珍しい構造です。そしてこの構造から派生していった二次的余波が、高年齢層による「我が子(孫)に読ませるための購入」です。事実、マガジンハウスによれば「50代以上が、①懐かしくて買った、②孫や子どもに買ったことから火がついた。そして、③テレビで女性全般に広がり、④そこからまた子どもや孫世代に広がり、さらには⑤学校教員の方が生徒に薦めたというのが、世代やジェンダーを超えて売れた要因」と認識されています。いわば(自分が)読みたい」需要に(子・孫に)読ませたい需要」が上乗せされていき100万部突破という結果をもたらしたと言えます


④≪今、私たちが考えたいこと」とは?≫

出典元:http://switch-box.net/wp-content/uploads/2015/01/free-resources-forest-photos-21.jpg?5b4980

このような情報収集サービスサイトで個人的見解を記載することは、極力控えていますが、この著書のヒットに関して、強く感じたことがございましたので一言だけ私的な言葉を記載させて頂きます。

今、世の中を治めるリーダーたる方々に、多くの人が不安やストレスを感じています、多分。

それも世界中の地域で、国々で、多くの人がです。

規模や地域や宗教は異なれど、そこで生きる人たちから選ばれたリーダーたちは皆、結果を求められます。

それも「幸せ」「平和」「豊かさ」と言った安堵の世界観につながる「結果を」です。

その結果は目標となり、数値化され、人々を動かす源となっていきます。

そういうビジネスモデルのような仕掛けの中で生きることが私たちめざしていることなんでしょうか?

「君たちはどう生きるか」を今、多くの日本人が読んでいます。

それは「考えながら生きる」ことへの気付きかも知れません。

「真剣に考えること」は最近、あまり「美徳」とは評されません。

「教養がある」と言うこともセールスポイントではなくなりつつあります。

「答えは見つからない」けれど、それでも考えなければならないことは実は世の中にたくさんあります。

その価値や意味を教えてくれるのがこの著書ではないでしょうか。

強く生きるために、正しく生きるために、もっと考えることを楽しみたいと実感しています。


⑤「著作オンラインショッピング」

出典元:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/91GdSNpAz6L.jpg

作品名:「君たちはどう生きるか」

出版社/出版年:マガジンハウス社2017824日刊

著作/イラスト:吉野源三郎著・羽賀翔一イラスト

書価:1404円(アマゾン価格)

オンラインショッピング:https://www.amazon.co.jp/dp/4838729472?tag=bunshun_online-22&ie=UTF8


≪参考サイト一覧≫

参考サイト:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%89%E9%87%8E%E6%BA%90%E4%B8%89%E9%83%8E

参考サイト:http://www.sankei.com/entertainments/photos/180105/ent1801050013-p3.html

参考サイト:https://www.amazon.co.jp/%E5%90%9B%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AF%E3%81%A9%E3%81%86%E7%94%9F%E3%81%8D%E3%82%8B%E3%81%8B-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%B0%91%E5%9B%BD%E6%B0%91%E6%96%87%E5%BA%AB%E3%80%886%E3%80%89-%E5%90%89%E9%87%8E%E6%BA%90%E4%B8%89%E9%83%8E/dp/B00EV1O7DK

参考サイト:http://switch-box.net/

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