悩みはイバラのように降りそそぐ・夭折の山田かまち伝


悩みはイバラのように降りそそぐ・夭折の山田かまち伝

山田かまちの評価は様々です。天才画家、天才詩人、評価が先行したタレント…等々。しかし、その遺作となった作品の数々は未だに多くの人の心を引き付けてやみません。ご紹介します「悩みはイバラのように降りそそぐ・夭折の山田かまち伝」です。

「その生い立ちと就学」

出典元:http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2015050700075/files/portrait.jpg

出生情報:1960(昭和35)年721日高崎市生まれ。

没年情報:1977(昭和52)年810日没。享年17歳。

出典元:http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/data/050806/images/p050806_08.jpg

「かまち」の名前の由来は、終戦直後に両親が読んだ歴史小説和島誠一著「日本歴史物語」の主人公の名前です。その小説は「鹿麻知(かまち)」という少年が、石器時代を舞台に活躍するというものであり、両親は「終戦直後であったので、この少年のように新しい時代を強く生きるように」という願いを込めたそうです。また「かまち」のひらがな表記の理由は「かまち自身が自由に漢字をあてられるように」という意図があるとの事です。誕生後、一歳半頃から絵に興味を示し、描き始めます。1967高崎市立倉賀野小学校に入学。毎日クラスメートに請われて怪獣の絵を何枚も描き、担任教諭から黒板の専用スペースを与えられたと言います小学校3年生になると東京芸術大学出身の竹内俊雄(後に新島学園高校の美術科非常勤講師)がクラスの担任になり、冬休みの宿題である動物の絵52枚を1時間あまりで書き上げ、その作品は竹内によって保管され貴重な作品として「高崎市山田かまち美術館」に残されていますこのことを機に竹内は、実業家であり芸術のパトロンとして大きな足跡を遺した井上房一郎に、かまちを引き合わせます。また、かまちは45年生の頃から切手収集やクラシック音楽にも夢中になり、「ぼくには24時間では足りないよ」が口癖だったと言われています。

 

 

「生涯の創作活動」

「プリーズミスターポストマン」出典元:http://www.takasakiweb.jp/tcp2015/images/sp_exhibition/photo02.jpg

1973高崎市立倉賀野中学校に入学すると、学校の友人や国内外の文通仲間と音楽や世界について語り合い、天体観測に夢中になるなど好奇心いっぱいの日々を送りました。ビートルズをはじめ、クイーンやエアロスミスなど、海外のロックミュージックにのめりこみ、魂そのもののように感じていたロック音楽についても多くの絵や詩を書き綴っていきます。また中学3年生の頃からロックに傾倒していきますが、このころ同級生であり後にミュージシャンとして活躍する氷室京介松井恒松とバンドを組んで音楽活動も行っています。

出典元:https://auctions.c.yimg.jp/images.auctions.yahoo.co.jp/image/dr125/auc0302/users/5/4/7/2/fjfjfufu-img600x450-1464502412r5rzlw9675.jpg

高校教師の父と仕事を持つ母の間に生まれまれた「かまち」は、母の代わりに祖母がかまちの世話をして育てられましたが、1975年かまちの祖母が亡くなります。初めて体験した大切な人の死でした。大好きだった祖母の入院中、かまちは一度しか見舞いに訪れませんでした。なぜ行かないのかという家族の問いかけに「僕はみんなみたいに嘘がつけないんだ。行けば泣いてしまうだろう」と言います。かまちはそれ程、純粋で繊細でした。 祖母の死後、かまちは『棺にすがる女』を描きます。鉛筆のみで殴り書きしたような作品。喪失感と、愛する人を失う恐怖が表わされています。1976年、かまちは名門・高崎高校を受験しますが結果は不合格、 再び現実を突きつけられます。合格発表の当日、彼は自画像『悩みはイバラのようにふりそそぐ』を描きます。当時のノートには、大好きなビートルズさえ否定し、信じるのは自分だけと強がる言葉がぶつけられています。

「県立高崎高校」出典元:https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/6e/Takasaki-Senior-High-School-2012040101.jpg/250px-Takasaki-Senior-High-School-2012040101.jpg

高校入試に失敗したかまちは16歳の1年を浪人し、前橋市の英数学館に通います(当時の群馬県では、高崎高校前橋高校といった難関県立高校を目指して中学浪人をする者が多数いました)。1977年、群馬県立高崎高等学校に入学。友人数人と学園祭では映画を作成しその作品に自ら出演しています。こうした予備校、高校での新しい出会いは、かまちに友情と恋を教え、さらに多くの作品として結晶しています。

1992年購入ギター」出典元:http://www.takasakiweb.jp/tcp2015/images/sp_exhibition/photo05.jpg

かまちは高校1年生だった197781日、17歳の誕生日に贈られたエレキギターの練習中に予期せぬ感電事故のため17歳と20日という短い生涯を終えます。亡くなった後、彼の部屋からおびただしい数の水彩画やデッサン、詩や散文や絵を描いたノートなどが見つかり、そこに描き綴られた思春期の想い、純粋な心の叫びは残された人々に大きな衝撃を与えました。1981年の4回忌と1989年の13回忌に、知人らに向けた小さな展覧会が開かれました。その頃はまだ無名の少年でしたが、13回忌の展覧会で彼の作品に衝撃を受けた広瀬毅朗画廊によって、1992に高崎市片岡町に「山田かまち水彩デッサン美術館」が設立され、小さな山田かまちブームが起きます。その後、199212月に『悩みはイバラのようにふりそそぐ・山田かまち詩画集』が刊行され、全国紙にも広告が載り、これをきっかけに広く世に知られ、テレビでもかまち特集が度々放送されます。これを契機に全国的なブームを呼んで、美術や現代国語、社会の教科書などにも掲載されるようになりました。2000年には生誕40周年を記念した巡回展が全国各地で開催され「かまち現象」とも呼ばれました。なお「山田かまち水彩デッサン美術館」は2014年高崎市営の施設となり「高崎市山田かまち美術館」と改称しています。

 

 

「作品常設の美術館/高崎市山田かまち美術館」

出典元:http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2015052200078/files/gaikan1.jpg

インフォメーション:高崎市山田かまち美術館は、平成26426日に開館しました。197717才で短い人生を閉じた山田かまち。幼い頃から絵の才能を発揮した彼の作品は、豊かな感受性と色彩感覚に溢れたものばかりです。高崎市山田かまち美術館では、かまち少年の残した水彩画、デッサン、詩文の綴られた自筆のノートなど約130点を展示し、山田かまちの青春の作品群を紹介しています。

所在地:370-0862群馬県高崎市片岡町3-23-5

問合せ:027-321-1111

開館時間:10001800

休館日:月曜日(祝日は開館し翌日休館)祝日の翌日展示替期間年末年始

入館料:一般200円・大高正60

「主な代表作」

「青い自画像」1975年作・高崎市山田かまち美術館所蔵

「プリーズ・ミスター・ポストマン」1975年作・高崎市山田かまち美術館所蔵

「愛いちばんすばらしいもの」1976720日作・高崎市山田かまち美術館所蔵

「知識がひとつでも多く・・・」197724日作・高崎市山田かまち美術館所蔵

「木と水」年作不明・高崎市山田かまち美術館所蔵

「逃げる女」年作不明・高崎市山田かまち美術館所蔵

「うつむく裸婦」年作不明・高崎市山田かまち美術館所蔵

「レノンとヨーコ」年作不明・高崎市山田かまち美術館所蔵

「トブラ・モカ」年作不明・高崎市山田かまち美術館所蔵

「都会の怪鳥」年作不明・高崎市山田かまち美術館所蔵

「恋人たち」年作不明・高崎市山田かまち美術館所蔵

「略歴」

1960(昭和35)年
7
21日、高崎市に生まれる。1歳半の頃から、絵を描くことに熱中する。

 

1967(昭和42)年
高崎市立倉賀野小学校に入学。毎日、クラスメートに請われて怪獣の絵を何枚も描き、担任教諭から黒板の専用スペースを与えられる。夏休み、はじめて詩を書く。ピアノを始める。

 

1969(昭和44)年
小学校3年生の冬休みに52枚の動物画を一時間で描き上げる。当時の担任であった東京藝術大学出身の教諭がその作品に驚嘆し、実業家であり芸術のパトロンとして大きな足跡を遺した井上房一郎に、かまちを引き合わせる。

 

1973(昭和48)年
高崎市立倉賀野中学校に入学。この頃、天文学に興味を抱き始める。

 

1975(昭和50)年
祖母が死去し、非常に心を痛める。文通の友の影響でビートルズに熱中する。《プリーズ・ミスター・ポストマン》など多くの絵を描く。

 

1976(昭和51)年
倉賀野中学校を卒業。高校受験に失敗、浪人し前橋の予備校に通う。この頃多くの水彩画や素描が生まれる。また、ノートに詩、物語、漫画などを描く。

 

1977(昭和52)年
群馬県立高崎高等学校に入学。学園祭で映画を制作・出演するなど、多彩な才能を発揮する。8月、エレキギターの練習中に感電死する。享年17歳。

 

 

「関連著作物」

出典元:http://www.chikumashobo.co.jp/photo/book/large/9784480803214.jpg

「悩みはイバラのようにふりそそぐ」1992年山田かまち著作・筑摩書房刊行

参考書価:税別2000

オンラインショピング:http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480803214/

出典元:http://www.chikumashobo.co.jp/photo/book/large/9784480028150.jpg

「かまちのノート」1993年山田かまち著作・筑摩書房刊行

参考書価:税別800

オンラインショピング:http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480028150/

参考サイト:http://www.city.takasaki.gunma.jp/docs/2015050700075/
参考サイト:http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/data/050806/
参考サイト:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E7%94%B0%E3%81%8B%E3%81%BE%E3%81%A1
参考サイト:http://www.takasakiweb.jp/tcp2015/sp_exhibition/
参考サイト:http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480803214/
参考サイト:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%A4%E9%A6%AC%E7%9C%8C%E7%AB%8B%E9%AB%98%E5%B4%8E%E9%AB%98%E7%AD%89%E5%AD%A6%E6%A0%A1
参考サイト:https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/e223383730
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